辞意は打ち消され囲い込まれた

会社を辞めたい旨を社長に伝えた。

 

社長の第一声は”そうか・・・。”と返って来た。

ぼくがパワハラを受けていることを社長は知らなかった。

入社してから嫌がらせを受けていたこと、今後もこのような被害を受け続けることに将来が不安になった。そして今週頭にまた痛みを伴う嫌がらせを受けた瞬間、ぼくの中でプッツン切れたような気分になった。もう辞めようと思った瞬間だ。ずんずんさんの言葉で言えば”辛い環境にいるからぼくは辛い”ということだ。社長に言うまでは辞めて貯金を崩しながら日本中を旅して回ろうかとかいろんなことを考えていた。

しかしながら結果的には辞められなかった。

 

パワハラは社長の目の届かないところと時間で行われていたことだから気づけなくて当然なのだ。しかし監督機能が十分に果たせていないのかを悟ったか、

ぼくは社長から申し訳ないと謝られた。

 

ハラスメントをする人というのは、ぼくが思うに理性が著しく欠落している人だと思う。感情に支配されるというか。自分のコントロールくらいしっかりしろよとも思わなくはない。

好き嫌いは人間だからあるのは当然だ。でもそこでさらにもう一歩リスクリターンの計算を頭の中でしてほしい。

ぼくのやられたことは表沙汰にはならないようだ。

会社も規模が小さく一人ひとりがかなり重要な、少数精鋭とまでは言えないかも知れないが仕事の負荷というのは各個人かなり高いレベルにある。

本心かどうかは判別がつかないが、ぼくは会社にとって将来を担ってもらうような期待を社長に持たれている。ぼくが受けた被害を社長は疑うことはなかった。”君はうそをつく人間じゃない。”と。

 

かなり買いかぶりすぎじゃないかと思った。

ぼくも人間であるからうそをつくこともあるし、これからもつくことがあるだろう。

 

その後、パワハラをした加害者側に反省文を書かせるなどペナルティを課したようだ。

ぼくは社長に”もうこれから被害を受ける心配はないから安心して働いてほしい”と言われた。ぼくにとっては、他人が変わったらぼくは変わるだろうか?環境は変わらないが、人が少し変わったという感じだ。

 

今の会社でまだこれから何十年と働いていけるのだろうか?

 

ぼくをいじめてきた加害者は社長からペナルティを受けた原因が僕であることを当然恨んでいるはずだ。その恨みからくる行動が、再びぼくに向けられる可能性はゼロであると言い切れない。その可能性がぼくは怖い。また何かされるのではないかという恐怖は払拭されないのだ。

 

ぼくは加害者のような人間にはならないでおこうと、新しく入社する方々には丁寧語で接していこうと思う。お互い知らない者同士、自分が年上だからとタメ口でいきなり接するのは相手に恐怖を与えるのではないだろうかという考えからだ。たまたまぼくが相手より早く生まれただけのことであって、その偶然性から生まれた先輩風ほど相手にとってうっとうしいものはないのではないかと思う。

 

このような加害妄想じみた思考は、むしろ接することすら控えてしまうかもしれない。ぼくのような者が別に求められているわけでもないのに話す必要があるだろうかとか。

しかしながら、次第にぼくの給料には新入社員の教育代も含まれているのだぞと言われかねない。これからも疲れの元というのは減ることはないのだろう。